振り返り、やはり思うのは
古き良き時代のハリウッド映画を
彷彿とさせる
この作品の壮大さと
素晴らしい楽曲の中に展開された
人々の想いと愛
愛し合う自由を奪われ
愛する人を奪う戦争を
今だからこそ
客観的にとらえるのでなく
身につまされる思いで
舞台に入り込むことができた私たち
公演中止期間の反動とも思えるような
宙組のパワー
そして、大作に決して呑まれることのない
大トップスター
真風涼帆様の完璧な大きな男役の背中
素晴らしかった。
本当に。
2022年宙組 NEVER SAY GOODBYEは、宝塚史を塗り替えた
ゴールデンコンビとして名高い
和央ようか様、花總まり様の
退団公演であった、この作品
アメリカ人作曲家の
フランク・ワイルドホーン氏が全曲作曲し
作・演出は、小池修一郎先生という
宝塚史上初の日米コラボ作品
宝塚歌劇団が、この作品に
どれだけの制作費と意気込みをかけて
作ったものかは一目瞭然でした。
それほど歌劇団への貢献度の高い
コンビの退団だったからこそです。
再演すると聞いた時は、
まさかと耳を疑いました。
ゴールデンコンビお二人の為の
退団作品であり
殿堂入りなのだと
思い込んでいたからです。
NEVER SAY GOODBYE の主題歌、劇中歌
特にCD化された3曲⇩は名曲で
・NEVER SAY GOODBYE
・全ては君の為に(MEANT FOR EACH OTHER)
・愛の真実
再びこの曲が蘇り、舞台で唄われることが
楽しみで仕方ありませんでした。
劇中の楽曲はどれも難しく
歌い手泣かせのような高度な旋律が並びます。
組子のみなさまには
大変な舞台となったのではないでしょうか。
歌唱がクローズアップされ
それぞれの歌い手さんの実力が
表面化され誤魔化しがきかない舞台
特にソロパートの人が一人でもコケてしまうと
シリアスなストーリーが台無しになってしまうため
出演者のみなさまには
震えがくるほどの緊張が走る作品なのでは
と案じていました。
3/14ライブ配信ではありましたが
千秋楽を観て
何より、宙組の歌唱力の高さに
これが宝塚歌劇の舞台クオリティで
あることに感激し
これほどの舞台を作り上げる
宙組組子のみなさまに感服いたしました。
そして、まだ当時からのファンなら誰もが覚えている
2006年のNEVER SAY GOODBYE は
完全に塗り替えられ
全く別の作品として
生まれ変わったと、
正直に言うなら、
当時以上の内容とクオリティだと
思いましたし
真風涼帆様は、
ご自分の力で、
和央ようか様の作品を
ご自分のNEVER SAY GOODBYE に
塗り替えたのだと
思わずにいられませんでした。
主な出演者の魅力
本日も、長々書いてしまい
読者のみなさまには
お時間を頂戴しますこと、
お許しください。
とにかくどの組子さんも
素晴らしかったですが
主な出演者の感想をお話しさせてください。
芹香斗亜様の黒塗りが
あまりにセクシーで
なぜだかわからないけれど
今作品、芹香様は
二階席の方を見るような視線が多く
そうなると目の下半分が白目に
なるわけですが
それってめちゃくちゃ色っぽいんですね・・・
どちらかというと
たれ目でいらっしゃるので
上を見るような目が、
どうにもたまらなかったです。
桜木みなと様まで黒塗りだったわけですが
そもそも黒塗りっていうだけで
こんなにセクシーになるのですか?
それでもって、かなりドSな役柄で
おいしい役(ファンが増える)ですよね?
すご味も、ふてくされたお顔も素敵で
まんまと釣られそうでした。。。
夏美よう様、寿つかさ様という
素晴らしい男役さんが
宝塚にいてくださることに
今回もたくさん感謝しました。
声も、セリフ回しも、立ち姿も
もう国宝級のお二人だと思います。
エレン・パーカーの天彩峰里様
美しく、声も歌も素晴らしい娘役さん
彼女のお芝居が、ハリウッド映画を
観ているような気分にさせてくださいました。
ヒロイン キャサリンの潤花様
大人の女性、シリアスな演技に甘い声
お芝居が本当に上手な方だと感じました。
キャサリンの歌「真実の愛」は
花總まり様の歌からキーを変更し
地声で唄うことにより
より、リアルなセリフとして
聴くことができました。
潤花様は
素晴らしい女優さんです。
ジョルジュ 真風涼帆様
初舞台生の頃から、本当に目立つ生徒さんで
早くから抜擢され
押し上げられ
トップスターになるべくしてなった方。
下級生の頃は
雪組トップとなられた水夏希様に
そっくりな下級生がいる!と噂になり
水様のファンだった私は
その頃からずっと真風様を
追いかけてきました。
下級生時代は、
実力よりも、先に大きな役がついてしまい
話題となり目立たされ
ご本人は、随分お苦しみになったのではと
推測します。
ハラハラしながら観ている
近所のおばちゃん状態であった私は
正真正銘の大スターさんになられた
真風様のお姿に
安堵や尊敬、たくさんの感情が
入り乱れ気が付けば泣いていました。
長くトップスターでいるには
それなりの功績と理由があります。
記録となるくらいに
長期トップさんでいてほしいと思いながら
リサイタル開催のお知らせに
不安でいっぱいとなった千秋楽でした。
無双のフィナーレ アクロバティックなデュエダンのこと
この公演、一番の見どころ
フィナーレだと即答できます!
1本物のお芝居で、しかも悲恋となると
やはりフィナーレは
こうなりますよね
っていうくらいに凄まじい迫力です。
それに各スターさんからのウィンクと
投げキッスで
私ふらふらでした。
マタドールのお衣装で
ムレータ(赤い布)をひるがえす
男役群舞はコロナでなかったら
歓声が上がるでしょう。
とにかくカッコよかった。
デュエダンについては
アクロバティックで
ダンサーのお二人だからこそ
踊れるアップテンポなもので
もしもフィギュアスケートなら
高得点叩き出すようなダンスでしたが
アクロバティックよりロマンティック
宝塚のデュエダンは
お二人が愛を確かめ合うダンスがいいなあ
デレデレいちゃいちゃな感じがいいなあ
だって、宝塚なのですもの
今日も長々だらだらの記事に
お付き合いくださり
本当にありがとうございました。
次回は、これからの宙組はどうなる?
を書いていきたいと思います。
うたの